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「 HTML と CSS ってよく聞くけど、何がどう違うの?」
そんな疑問を持ったまま勉強を始めると、最初の数日でほぼ必ずつまずきます。
実は、 HTML と CSS にはそれぞれはっきりとした役割があるんですが、最初にそこをおさえておかないと、「これって HTML で書くの? CSS で書くの?」と毎回迷うことに…
この記事では、専門用語なしで” HTML と CSS の違い”だけをサクッと理解することを目標にしています。
難しいことはまだ覚えなくて大丈夫。
「あ、そういうことかも」とイメージがつかめれば、それだけで次のステップに進む準備はバッチリです。
ではさっそく、2つの役割の違いから見ていきましょう。
HTMLとCSSって何が違うの?
まず最初におさえたいのは、
HTML = 中身(骨組み)
CSS = 見た目(デザイン)
という、とてもシンプルな役割分担です。
HTMLは”中身をつくるもの”
HTML は、ページの中に何を書くかを決めます。
- 見出しを書く
- 文章を書く
- 画像を置く
- リンクをつける
といった”内容そのもの”が HTML の担当です。
イメージで言うと、家の”柱・壁・部屋の配置”みたいな骨組み部分。
HTML なしではページは何も表示されません。
1つの例で見るともっとわかりやすい
たとえば、これが HTML だけの状態です。
<p>こんにちは!これはHTMLの文章です。</p>HTML見た目はとてもシンプル。
ここに CSS をつけると……
p {
color: blue;
font-size: 20px;
}CSS文字の色やサイズが変わって、ぐっと読みやすくなります。
中身( HTML )はそのまま、見た目( CSS )だけが変わる。
これが2つの役割の大きな違いです。
よくある勘違い
- HTML だけでおしゃれなデザインは作れない
- CSS だけでは文字や画像を置けない(中身が存在しない)
どちらが欠けてもページは成立しません。
ここまでのまとめ
- HTML = 中身(ページの骨組み)
- CSS = 見た目(デザイン)
- HTML が家の構造、 CSS が内装のイメージ
- どっちも必要。役割が違うだけ
Webページが表示される流れをイメージしよう
HTML と CSS の役割がわかったら、次は“その2つがどうやって画面に表示されるのか”をざっくりイメージしておきましょう。
むずかしい仕組みを覚える必要はありません。
ここでは“流れだけ”をふんわり理解できればOKです。
ブラウザがHTMLとCSSを読んで表示してくれる
Chrome や Safari などのブラウザは、 HTML ファイルや CSS ファイルを読み取って画面に表示してくれる”表示係”です。
イメージとしては、
- HTML ファイルを読む
- CSS ファイルも読む
- HTML の”中身”に、 CSS の”見た目”を反映
- 画面に表示する
という流れ。
ブラウザがいなかったら、 HTML も CSS もただの文字データです。
URLを開いてから表示されるまでのカンタンな流れ
普段わたしたちは URL をクリックするだけですが、裏側ではこんな感じで処理されています。
- ブラウザが「そのページの HTML を見せて!」とサーバーにお願いする
- HTML ファイルが返ってくる
- HTML の中に「 CSS も使うよ」という指示があれば CSS も読み込む
- ブラウザが両方をまとめて画面に表示
めちゃくちゃ簡単に言うと、“HTML → CSS → 画面に表示”という順番です。
HTMLファイルとCSSファイルのイメージ
ここで”ファイル”という言葉だけ先に登場させておきます。
- HTML ファイル →
index.htmlみたいな名前 - CSS ファイル →
style.cssみたいな名前
どちらもただの”文字が書かれたファイル”です。
後で実際に作りますが、今は“HTML と CSS は別々のファイルになる”というイメージだけ持っておけばOK。
ここまでのまとめ
- ブラウザが HTML と CSS を読み取って画面に表示してくれる
- 中身( HTML )→デザイン( CSS )→表示、という順番
- HTML ファイルと CSS ファイルは別々に存在する
ブラウザ・エディタ・ファイルって何者?
HTML や CSS を学ぶときによく出てくるのがブラウザ・エディタ・ファイルの3つ。
まずは名前と役割だけざっくり理解しておきましょう。
「へぇ、そういうものなんだ」くらいで十分です。
ブラウザとは?
ブラウザは、Web ページを見るためのアプリです。
- Chrome
- Safari
- Edge
- Firefox
などが有名ですね。
ブラウザは、あなたが書いた HTML と CSS を画面に映してくれる”表示係”です。
つまり、” Web ページを見る → ブラウザの仕事”です。
エディタとは?
エディタは、 HTML や CSS を書くためのノートのようなもの。
普段のメモ帳でも書けるけど、プログラムを書くなら VS Code (無料)が使いやすいので定番です。
- 色分けして見やすくしてくれる
- 入力を手助けしてくれる
- ファイル管理がラクになる
つまり、“コードを書く → エディタの仕事”です。
ファイルとは?
HTML や CSS は、特別なものではなく“文字を書いたファイル”のことです。
例えば、
index.htmlstyle.css
といった名前のファイルを作り、その中にコードを書いていきます。
中身はただのテキスト(文字データ)なので、ファイル自体はとてもシンプルです。
ここまでのまとめ
- ブラウザ = Web ページを見るアプリ
- エディタ = コードを書くためのノート
- HTML ・ CSSファイル = 文字が書かれただけのファイル
コーディングってどんな作業?
“コーディング”という言葉、なんとなく”難しそう”に聞こえませんか?
でも実は、とてもシンプルで、
決まったルールにそって文字(コード)を書く作業
これだけです。
コーディング=文字を書く作業のこと
コーディングというと”プログラミング”みたいな複雑なイメージを持ちやすいですが、 HTML や CSS のコーディングはもっとやさしい世界です。
- タグを書く
- 色を指定する
- 見出しを作る
- 画像を置く
など、ひとつひとつの作業は”文字を書く”だけ。
タイピングができれば、誰でも始められます。
HTMLとCSSを書くのもコーディングの一種
HTML はページの中身を書くもの、 CSS は見た目を整えるものですが、どちらも“文字で書く”という点は同じ。
<p>こんにちは</p>HTMLp {
color: red;
}CSSこんなふうに、英語っぽい単語を組み合わせて書いていきます。
“プログラミング”との違い
よくある勘違いとして、” HTML = プログラミング”と思われがちですが、実は違います。
- HTML → 内容を書く = マークアップ言語
- CSS → 見た目を整える = スタイル指定
- JavaScript → 動きをつける = プログラミング言語
HTML と CSS は、 Web サイトの”文章+デザイン”を作るための言語と覚えておけばOK。
“動きをつけるのはプログラミング( JavaScript )”という別の世界です。
ここまでのまとめ
- コーディング=決まった書き方で文字を書くこと
- HTML と CSS を書くことも立派なコーディング
- プログラミングとは目的が違う
- タイピングできれば誰でも始められる
コードを書く前に知っておきたいルール
いよいよ HTML や CSS を書いていくわけですが…
その前に初心者が必ずつまずきやすいポイントを先にちょっとだけ知っておくと、後のストレスがぐっと減ります。
どれもすぐ覚えられるので、軽い気持ちで読んでください。
タグは必ず”半角”で書く”全角は禁止”
初心者がいちばんやりがちなミスが、全角でタグを書いてしまうこと。
これです
<!-- Pが全角になっている -->
<p>こんにちは</p>
<!-- Pが半角になっている -->
<p>こんにちは</p>HTML見た目は似てるけど、ブラウザは正しく理解できません。
タグ・記号・英数字はぜんぶ半角で書く!
これは最初に覚えておくと◎です。
ファイル名は”英数字+ハイフン”が安心
こんにちは.html や わたしのサイト.html のように日本語のファイル名も作れますが、 Web 制作ではトラブルの原因になりやすいため避けます。
おすすめはこの形
index.htmlabout-me.htmlstyle.css
ポイントは、
- 英数字
- ハイフン( – )かアンダーバー( _ )のみ
- スペースを入れない
これならほぼ安全です。
コピペするときに壊れやすいポイント
初心者がほぼ100%経験するのがこれ。
「コピペしたのに動かない」
よくある例
- 行の先頭に全角スペースが入っている
"が全角になっている<や>が別の文字に置き換わっている- 途中で改行が増えてしまっている
コピペするときは、”見えない全角スペース”が紛れ込んでないかだけ少し意識すると安心です。
保存しないとブラウザに反映されない
超基本ですが、意外と忘れがちなのがこれ。
ファイルを保存しないとブラウザは更新されない!
HTML や CSS を書いても、保存しないままブラウザをリロードしても変わりません。
VS Code なら Ctrl + S が”癖になるくらい”押すキーです。
ここまでのまとめ
- タグは全部”半角”で書く
- ファイル名は英数字+ハイフン(スペースなし)
- コピペは全角混入に注意
- 保存し忘れると反映されない
これを知っているだけで、後のつまずきが半分くらい消えます。
今日わかったこと&このあと何をする?
ここまでで、 HTML と CSS の”いちばん大事な基礎”をざっくりつかめたと思います。
難しい言葉は出てきましたが、イメージさえ持てていれば大丈夫です。
最後に、今日の内容をかんたんに振り返っておきましょう。
- HTML は”中身(構造)”を作るもの
- CSS は”見た目(デザイン)”を整えるもの
- Web ページはブラウザが HTML と CSS を読み込んで表示している
- コーディング = 決まった書き方にそって”文字を書く”作業
- タグや英数字は半角で書く、ファイル名は英数字が基本
- コピペで全角スペースが入ると壊れやすい
- 保存しないとブラウザに反映されない
「思ったよりシンプルかも?」と思えていれば完璧です。
確認問題
〇×問題
HTML は”見た目”、 CSS は”内容”を決める。
これは ○ でしょうか? × でしょうか?
答え:×
HTML = 内容、 CSS = 見た目
コードを読む問題
次のコードは「 HTML の役割」?「 CSS の役割」?
p {
color: red;
}答え: CSS (見た目)
文字の色を変えているだけなので、中身ではなくデザインです。
穴埋め問題
「 HTML は○○、 CSS は○○」
この○○に自分の言葉で入れてみてください。
例: HTML はページの中身を作る、 CSS は色や形を整える
次は”開発環境の準備”に進もう
ここまでで、 HTML と CSS って何なの?
という土台は作れました。
次の記事では、
- パソコンだけでできる?
- VS Code ってなに?
- どうやってインストールするの?
- HTML ファイルをどうやって作るの?
などを実際に手を動かしながら進めていきます。
“準備編”ですが、ここをクリアするともう”書ける状態”になります。
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